露虎と山歩きと、そこから思うこと

少し前の話ですが、猟師のKさんに誘われて鴨川の山の中へ露虎を連れていってきました。
うちの3頭でいっしょに山を歩いていてダントツに面白いなあと思うのは露虎で、何か見つけると鳴いて知らせてくれ、人間が追いつくと待っていて呼び鳴きし、また走って行って、見つけた何かが通ったあとを教えるように身振り鼻振り(文字通り…)で教えてくれます。

この時も、GPSをお借りして放してみたらたったかと先に走って行きましたが、ワンワン!と鳴いて、見に行くと向こうからも迎えに走ってきたところでした。

小学1年生がランドセルに背負われてる、みたいなノリでGPSに背負われてる感満載の露虎。

ついていくと、右手の崖になっている側から左手の草むらに向けて鼻と目線を動かしながらまた「ワン!」
猟師のKさんは「下に釣り人がいるんじゃないか?」といって(下が大きな池なので)覗き込んでいましたが、露はたぶん人にはこんな反応をしないので、「いや~、ちがうと思いますけどねえ」と、草むらを見ると、ふいにKさんが「うわっ、蛇だ!」と叫んで杖を犬と蛇の間に振り入れました。

Kさん「ヤマカガシ!!今年はまだ見てなかったけど、もう出てるのか。こりゃうまくない、帰ろう」

なるほど、さっきの崖側から草むらへ鼻先を動かしたのは「こういうふうにうごいて、今はそこにいるよ」だったのか……。

人間が付いていければこうした犬の仕草をいろいろ見られて面白いんだろうなあと思うのですが、普段山慣らしに使っている場所は笹藪が多くてなかなか追いつけません。
甲斐犬を使った猟で素晴らしい成果を上げているある方が、「獲物を逃がすのは100%人間」と仰っていました。自分は猟をするわけではないのですが、露虎がどのように獲物を追って人と連携しようとしているのかを知ろうとしたら、人間側がもっとスキルを上げないと分からないわけです。

そんなわけで……、じつは山歩きに慣れようとして、人間の方もいろいろ始めている今年です。
犬にばかり求めてはいけないのは当然で、知識も経験も自分で取捨選択して、考えて取り入れていくもの。「本にのってた」とか「人が話してた」しか言えないうちは一般家庭の犬飼いさんと変わらない。

甲斐犬を保存する立場になろうと思ってから、これは、と思う人を尋ねていろいろお伺いしたり、少し引いた目線で「日本犬」全般を見たりしているけど、本当に、犬に惚れ込んで自分を高めているすごい人はいくらでもいるなあとしみじみ思う。
そういう人達は気負ってなくて、当たり前にやっている人が多い。かっこいい。

基本が面倒くさがりなので何事もゆっくりですが、これからも興味と探究心を持って、気負わずに甲斐犬にのめり込んでいたいなあと思います。

猪の泥浴び場が気になるつゆ。匂いにはひるまないようだけど、1対1で本物を見たらどうなるんだろうか…(夜雲や飼い主が一緒の時に遭遇すると強気)
チビでやせっぽちなくせになぜか存在感がある


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