犬の出産の準備②(備忘録)
1週間前までに産箱を準備したら、母犬をケージから産箱に移動して慣らしておきます。慣れてる牝ならもっとギリギリでも大丈夫ですが、初産だったので落ち着かせるために今回は1週間前から産箱へ。そして、人間がのぞくことがあるよというのが分かるように、ちょいちょい天板を開いて撫でたりもしていました。
神経質な牝だと、出産後にいきなり天井明けて覗くと、びっくりして仔犬をくっちゃうこともあります。食っちゃわなくても、隠そうとして圧死したりね。
②出産予定日2~3日前から体温を測ってみる。
一般的に、犬は出産直前に平熱から体温が1~2℃下がります。なので、平熱を知っておいてから朝晩測っておくと下降タイミング=出産が間もなくというのが分かります。直腸検温なので、先端がやわらかくて曲がる、犬猫用の直腸体温計を用意しました。
↓色々調べてこちらにしました。使い捨ての専用カバーが付いているので、測定後に洗わなくてもカバーを交換するだけでOK。
③いざという時、介助できるように準備。
出産に関しては、先輩方からいろいろ怖い話を聞いてました。
「母犬がへその緒をかみ切らなかったり、胎膜をやぶらなかったりすることがある」→窒息死、もしくはお乳飲めなくて死
「へその緒をかみ切る時に間違えて仔犬の足を食いちぎったことがある」→失血死
「生まれる前にお腹の中で胎膜が破れて、しかも逆子だと足が引っかかって出てこられない。介助が必要だけど、引っ張る時に失敗すると頭がもげる」→なんていうのか分からないけどとにかく死。
母犬がモタモタしていたらとりあげてへその緒を切る、胎膜を破る、ということは想定しておくことにします。準備したのは、
●へその緒を切る必要がある場合に必要な糸とはさみ。 ●使い捨てビニール手袋 ●タオル ●お湯 ●大きめのたらい ●キッチンスケール(体重測定用)。
余談ですが、「体温下降から24時間くらいで出産」と獣医さんの資料や本でも見るのですが、少なくとも甲斐犬はそうとは限らないようです。
参考までに、千代の場合は平熱38.3℃。
1/9の夜に37.4℃に下がり、すわ24時間前か!!と構えていたら、そこから段階的に 1/10夜・37℃ 1/11朝・37.1℃と、下降開始から36時間以上粘られました。
1/11の18:00に36.5℃ともう一段階下降し、19:45に37.1℃の上昇開始。体温が下降の底を打って上昇になると、本当に出産が近いようです。落ち着きなくグルグル回ったり営巣行動(地面を掻く仕草)をしたりして、息が荒くなり、産箱の中に入ってゼエハア、ぴーぴーと鳴いていました。
1/12 午前3時過ぎに第一子出産、その1時間後に第二子出産と、体温下降開始から生まれるまでは実に56時間。「体温下降から48時間経っても生まれてこない場合は病院へ」というサイトもありますが、母犬の様子が普通であれば様子を見て大丈夫だと思います。さすがに3日も4日も生まれずに体温下がったままだと心配ですが……
また、知人の甲斐犬は体温低下した日に生んだそうで早い子は早いです。
そういえば、胎膜が撮影できました(下の写真)。第二子が生まれてくるところですが、もういきむの疲れちゃったみたいでなかなか出てこず、出てきたあとも膜を破ろうとしないため、第二子は膜を破るのだけ手伝いました。結構しっかりしているしぬるぬると滑るので、思い切り掴んで力を入れないと破れません。
あと、生まれてすぐに母犬から初乳というのが出ますが、これを仔犬が飲むことによって母犬の免疫抗体が仔犬に移行します。初乳の出る時間はごく限られていて、24時間とも48時間ともいわれますが、これを飲めるかどうかでその後の仔犬の健康が結構左右されるのでともかく生まれたらおっぱいへ。
今回、オスがお乳を口に含ませても指につけて舐めさせようとしてもなかなかお乳を飲まずに焦りましたが、第二子が生まれて飲み始めるとようやく飲みました。もし飲まなかった場合、24時間以内に落ちる(死ぬ)ことがほとんどです。念のために哺乳瓶と犬用ミルクもあるとよいです。
犬用ミルクは、仔犬に使わなくても母犬にあげるとお乳の出がよくなったり、離乳食をふやかしたりでなんだかんだ使えるので1缶あると便利です。
↓こちらが母乳に近付けたミルクらしくよさそうでした。
哺乳瓶は吸い口が細いやつがよい。細口乳首で変えつきのを買いました。ミルクと同じ森乳で、コスパもよいです。
あとは①にもちらっと登場した、湯たんぽあると冬場は便利。仔犬は自分で体温調整ができないので、母犬の散歩時などは湯たんぽにくっついています。低温火傷しないように布などで巻いておくこと。
以上、備忘録を兼ねた出産準備~出産まででした。