【甲斐犬と狩猟⑤】単独忍び猟でイノシシに会う<2日目>

11月16日、猟期2日目も朝から山へ。甲斐犬と狩猟…と書いておきながら、この日は単独忍び猟でした。
昨日、Sさんが「今日は絶対獲りたかったから、犬は連れずに単独で行ってきました」といっていて、実際にイノシシも獲っていたわけですが…。
確かに、訓練されていない若犬を連れていくと、ドタバタワーキャーしていて、獲物を追い散らしている気がしなくもない。いや、絶対散らしてる。足跡と糞しか見れないのもそのせいじゃないのか?(言いがかり)
寝屋だと思われるところを中心に斜面を歩いてみる
というわけで、昨日とは違うコースを一人で歩いてみます。
実は、イノシシの寝屋になっていそうな藪を見つけていました。でも、視界が悪いからその中では撃てない。それこそ犬に追い出してもらわないといけない場所です。
ただ、本当に寝屋かどうかはわからないので、その付近を探索してみることにしたのです。
さっそくけもの道をたどっていると、めちゃくちゃ大きなイノシシの糞を発見しました。

写真では大きさがわかりませんが、かなり大きいです。また、この近くで大きなイノシシの足跡も見つけていたので、同じ個体なのかも。
寝屋だと思っている場所から少し上の方の崖の途中です。怪しいなあ…。
野生動物の気持ちで歩いてみる
一人だと、歩きながら「もし出会ったらここは撃てるだろうか」というのを考えます。犬がいると、なんかそれどころじゃない……。犬の動きに翻弄されてたなあと、気が付きました。
さらに、けもの道をたどりながら、「自分がもし獣だったらこの道はなんかいやだ」というのも考えられます。上から狙われそうとか、いざというとき逃げづらいとか。
そう考えながら歩くと、だんだんと「この道に罠かけたらいいかも」というのが分かってくる気がします。
この猟場の地形は、基本的に谷に向かう崖。その崖の途中を細いけもの道が何本も通っています。さらに、崖へせり出すように木が生えているのですが、その木の一つに隠れながら寝屋を伺ってみました。
寝屋のある藪は、一段高い場所です。こちら側から見える寝屋は、崖の上にある形。出てくるとしても、こっち側からこないよなぁ……
と、思っていたそのとき。
ガサガサガサッ ブヒブヒッと、雄々しい鼻息と共に藪が揺れました。
巨大なイノシシが崖を駆け下りていった
あっという間のできごとでした。寝屋があると思われる藪から、ガサッと大きなイノシシが表れて、崖を駆け下りていきました。
(ーー崖を駆け下りているからバックストップはOKで、距離は50m弱、木の間から姿が見えるから……装弾、スラッグは右ポケット!!)
撃てるかー!!!
ごちゃごちゃ考えている間にイノシシは谷の方へ。何度も動画で見てたけど、動いている野生動物ってこんなにあっという間に消えるのか……。
狩猟対象としての初めてのエンカウントは巨大イノシシ。対応:見送っただけ。
読みが当たった嬉しさはある
何もできなかったことにはがっかりしましたが、一応、子イノシシが出てくる可能性も考えてその場に30分ほどじっとしてました。
結果、出てきたのはさっきの一匹だけでしたが、それでも大きな収穫です。あそこに寝屋があること、この時間帯に出てくる可能性があること、向かった方向を見られたこと、使ったけもの道も見られたこと。
たった一度のエンカウントにものすごい情報量が詰まっています。犬に出してもらうのももちろん目標だけど、単独でも機会を伺って獲れるかも…と、ワクワクしました。
山飯うまい

その後は谷を見下ろす形で崖の途中にへばりつくようにしながら移動し、一度軽トラに戻ってお昼。山で食べるごはん最高。これだけでもはまります。
そして、自分でカスタムした幌付きの軽トラが快適すぎて一度戻るとなかなか立ち上がれません…。
この日はイノシシとキジを見ただけで、あとは相変わらず足跡と糞ですが、それでも満足でした。
おまけ:山の中に落としたドットサイトのキャップを見つける

イノシシを見つけたとき、じつは銃についているドットサイト(赤い焦点で照準を合わせられる道具)のキャップが落ちていることに気が付きました。
銃を譲ってくださった方が好意でつけてくれていたものなので、結構動揺したのですが、自分の足跡を逆トレースしながら探したところ、山の中で発見できました。
転がり落ちていなかったこともラッキーですが、アニマルトレッキングのお陰で注意力もトレース能力も上がったな~と、ちょっとドヤってしまいました。……見つかってよかった(泣)
やっとエンカウントできた狩猟二日目。
実は、今日は「とにかく鹿でもいいから獲りたい」と思っていたのですが、イノシシを見てしまうとやっぱり「イノシシ獲りたい~」と、なるのでした。初心者のくせに……
三日目に続きます。


