粗い虎柄の毛に長い手足、大きな耳。いかにも俊敏そうな姿と猟犬として使われていた(といっても日本犬はすべてそうなのですが)歴史から、「甲斐犬って気が荒いんでしょう」と聞かれることがよくあります。
しかし、実際のところ、余計な争いはせず、自分から喧嘩をふっかけることもせず(未去勢の牡同士は別です)、家族に対して愛情深く、我慢強い犬です。

室内やケージでも飼えますし、大変頭がいいので教えれば家の中のル―ルを守りますが、運動量が多いため、最低でも1日30分(できれば1時間)は外へ連れ出してあげられる環境ではないのならこの犬種を選ばない方がいいように思います。

エサは粗食で大丈夫です。高級なドッグフードは往々にして日本犬にとってカロリーが高すぎたり、栄養価が高すぎて肥満・皮膚病・腎臓病等になりやすいので気を付けてください。当犬舎で仔犬を迎えて頂く方にはエサについてもアドバイスさせて頂きますので気軽にお問合せください。

驚くほど頭がよく、人間の行動を見ています。鍵の開け方、鞄の開け方などは大体1度で覚えます。室内飼いの場合は、犬がフリーになる範囲に大切なものや危険なものは置かないように注意してください。

1歳になるまではできるだけ叱らずのびのび育て、信頼関係を築きます。1歳を過ぎて2歳半頃までは反抗期らしきものになることがありますが、そこを過ぎるとぐっと飼い主との連帯感が増し、言葉にしなくても通じ合うような絆が生まれてきます。

仔犬のうちも小熊のようでかわいいのですが、大きくなってからは精悍な姿と人間のように豊かな感情表現、飼い主だけに見せる愛嬌など、ますますかわいいが増えていくのがこの犬種。生涯の友人になってくれること請け合いです。