犬を飼うということ

天総犬舎のブログを見て頂きありがとうございます。2023年4月に書いたブログですが、犬を迎えることをご検討の方に知っておいてほしいことなのでブログトップに固定しています。

犬を家族に! と思っている方に水を差すようで申し訳ないのですが、犬との暮らしは楽しいことばかりではありません。
犬を飼ったことがあれば分かり切ったことばかりですが、そういう方も今一度、初めての人はぜひご一読ください。

それでも犬を迎えたいと思われたら、人生を変えてしまうほどの甲斐犬との暮らしをしっかりサポートさせて頂きます。

生き物なので成長するし感情もあります


コロナで在宅ワークが増えて、2021年頃、ペット業界はすごい活況を呈しました。
仔犬が足りなくて保護犬の収容所も空っぽになるくらい。

2023年現在はどうかといえば、仔犬、あぶれ気味だそうです。収容所にもぽつぽつと犬の姿が戻ってきました。
コロナの収束と共に出社が増えて飼えなくなったり、思ったより大変だったりで飼ったペットを手放す人も多いそうです。

かわいい子犬の期間を過ぎて、社会化期を一緒に過ごしたことで、その飼い主さんのことを大好きになった頃に伝えられる「もういらない」。
成犬になれば見た目的にも懐きやすさからも新しい飼い主さんに出会える確率はグッと減ります。

そういう子達はどこへ行くんでしょうか。

噛みます、吠えます、悪戯します、言葉通じません

犬を初めて飼う人は、犬がめちゃくちゃ賢いって思ってるようです。
はっきり言います。飼い主がバカなら犬もバカになります。

噛んでも叱れない人、悪戯を放置する人、自分の気分で叱ったり褒めたりする人、犬を人みたいに考えてる人…

最後の「人みたいに」は、人間と同じように扱った結果、自分都合で犬らしくいて欲しい時にそうならない…というのを分からない人ですね。ワガママになったり、悪戯したり、入って欲しくない場所に入ったりします。

それで「なんで分からないの!」と叱るのはお門違い。教えていない人間が悪いんです。

日本犬はある程度一緒に過ごせばニュアンスで人の感情を読むようになりますが、
それでも教え方が悪いのに無茶いうな。です。

そんな状態で名犬になるわけないですよね。
よその犬が賢かったり優しかったりするのは、その飼い主さんが愛情を注いで躾けたり育てたりしたからです。

噛むことにもとてもたくさんのコミュニケーションがあります。
遊ぼう、怖い、いやだ、好き! ちょうだい、こないでetc…

全部一律で「噛むな!」と言わないであげてください。
何を言いたいか考えて、「噛まなくても分かるよ。噛んだら痛いよ」と教えてあげてください。それって一週間くらいでは終わりません。半年くらい考えておいてください。

人間だって一週間で異国の言葉理解できないでしょう。

病気します、怪我します、時にはよその人やペットに怪我させることも…

当然、病気も怪我もします。治療となればそれなりのお金が必要です。
シャイな子はよその人に唸ったり噛みついたり、時には怪我をさせてしまうかもしれません。

責任はすべて飼い主にきます。
病気やケガに気付いて治すのも、迷惑をかけた人に頭を下げてその後のフォローをするのも。

通院は大変です。犬が年を取れば介護もあります。

平均15年生きます

小型になるほど寿命は長く、たとえば甲斐犬含む中型犬は平均寿命が15年です。長い子はもっと。
途中で投げ出せません。

高齢化社会と共に、犬を飼い始める年齢も上がってきているように思います。

犬を最後まで看取れるのか?

自分が先に動けなくなって犬の世話ができなくならないか?

犬が散歩に行きたがるうちはずっと一緒に散歩に行けるか?

動けなくなった犬の介護ができるか?

自分ができなくなったときに任せられる人はいるか?

しっかり考えてください。

犬には家族だけです

人間は外に行けば友人も恋人も同僚もいますが、犬には家族だけです。
もしその家族に興味を失われたら、犬は世界からはじき出されるも同然です。

散歩に連れ出してくれなければ外の世界も見られません。

遊んでくれなければ、人の5倍にも相当する大事な一日を無為に孤独に過ごすしかありません。

ご飯をくれなければ自分で捕ることもできません。

犬に来てほしいと望んだのは人間で、犬が望んできた場所ではないのに、です。

それでも一緒にいたいかどうか

いま書いたことは、ごく当たり前のことばかりです。犬が好きなのか、犬を飼っている自分が好きなのか。
後者の人には当犬舎からは犬を譲れません。

犬を迎えることを検討している人は、今一度これらを考えてみてください。
それでも一緒にいたいと思うのか。犬との生活をしたいと思うのか。

うちに限らず、どこで犬を迎えるとしても、ぜひ考えてみてください。

人も犬も互いに幸せなのが理想です。迎えた後に「こんなはずじゃなかった」と思うのは人も犬も不幸です。

犬にとって、あなたが「世界で唯一の存在」になるということを忘れないでください。
そして、あなたにとってもその犬が「世界で唯一の存在」であることを忘れないでください。

犬を飼うということ” に対して2件のコメントがあります。

  1. 五十嵐徳彦 より:

    16日は、ありがとうございました。
    名前は、仙(せん)にしました。

    今日は、元気に6時に起き
    水、鳥レバーを食べ、側にいて
    私たちを観察しながらも、マイペースで
    遊んで?ます。

    これからよろしくお願いします。

    五十嵐

    1. 天総犬舎 より:

      先日はこちらこそ、遠いところからご足労頂きありがとうございました。
      ご家族を見た瞬間から、可愛がってくれそうだと直感しましたのでいいご家庭に縁があってよかったです。
      名前、仙にしてくださったのですね。赤ちゃんの頃から(今も赤ちゃんみたいなものですが)ひょうひょうとしていて、
      仙人の雰囲気漂う子だったので、なんだかうれしいです(笑)
      そちらでもマイペースなようで安心しました。
      何か分からないことがあれば何でも気軽に聞いてください。
      今後ともよろしくお願いします。

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