動物愛護管理法改正とペット共生住宅管理士

今年6月から施行される動物愛護管理法の改正について、既に公にされているケージの大きさや運動場の必要性などについては準備をしていましたが、秩父へ移住した先生が新たに動物取扱業を申請するにあたり、要件がさらに厳しくなりそうだと言われたそうです。

現在、環境省令としてほぼ確定しているケージ・運動施設についてはこのような感じですが(環境省・使用管理基準についてより)

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●運動スペース分離型(ケージ飼育等)の基準
<寝床や休息場所となるケージ>
・ 犬:タテ体長の2倍×ヨコ体長の 1.5 倍×高さ体高の2倍とする。
<運動スペース>
・ 一体型の基準(後述)と同一以上の広さを有する運動スペースを確保し、1日3時間以上運動スペースに出し運動させることを義務付ける。
・ 運動スペースは、常時運動に利用可能な状態で維持管理することを義務付ける。


●運動スペース一体型(平飼い等)の基準
・ 犬:分離型のケージサイズの床面積の6倍×高さ体高の2倍とする。複数飼養する場合は、分離型のケージサイズの3倍×頭数分の床面積を確保する。
・ 繁殖時:親子当たり上記の1頭分の面積を確保する(親子以外の個体の同居は不可とする)。
●ケージ等の構造等
・ 金網の床材としての使用を禁止する(四肢の肉球が傷まないように管理されてい
る場合を除く)。ケージ等及び訓練場に錆(サビ)、割れ、破れ等の破損がないこ
とを義務付ける。

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赤字部分は個人的にえっと思っているところですが(体高の2倍のケージって甲斐犬でも難しいんですが紀州・四国などの中型以上はどうなるのか。オーダーメイドの場合補助金出るのか、とか3時間出してても運動しないよとか、フリーの運動じゃ犬の体作れないよとか)

これに加えて秩父の保健所では「運動場含む使用施設が屋内じゃなくてはいけなくなりそうだ」「地面が土ではだめになりそうだ」と言われているそうです。屋内の定義もさまざまですが、特に運動場が土ではだめ、となるとえっじゃあなんなの?という感じ。

理由は衛生面からで、「掃除しやすい材質で」とのことだそうですが、そうなると芝生もウッドチップもだめですよね?フローリングとかコンクリの上で運動させるの?人間の子どもなの?そのうち犬に体育館シューズはかせろとかいうんじゃないの?

これはおかしいなあと思い、こちらの犬舎の管轄である君津の保健所に聞いたところ「現段階で、屋内が望ましいが必須の要件だとは書かれていない」「運動場が土ではいけないとは聞いていない」とのことで、環境省から降りてくる書類の、自治体による解釈の違いかもしれません。

解釈だというのなら犬舎側も解釈の幅をエビデンスに従って広げられないと、言われるままにやってたらたまったもんじゃないので、役立つかどうかわかりませんが「ペット共生住宅管理士」の資格を取ってみました。

獣医師・建築士監修のテキストですが、少なくとも「ドッグランが土ではだめだ」とか「屋内じゃなきゃだめだ」という話はありませんなあ。というか、そんな当たり前のことを専門家の監修をもとにしてじゃないと主張できない今の世の中が悲しい。でこぼこの土を蹴散らして走りながら体を作り、免疫をつけ、外の匂いを嗅いで情報を得、好奇心や警戒心を育て、自分で考える力もつけていくのは実は人間も同じだと思うんですけどね。

元はと言えば悪辣な環境で無理な繁殖をさせたブリーダー達が悪いのでしょうが、今度はそれとは違う方向に犬や猫に人間の都合を押し付けてると思う。ケージもそんなに広かったら落ち着かんわ。
最近の常識では「散歩は排泄のためではない。家でおしっことウンチを済ませてから散歩にいきましょう」だそうですが、犬は本来自分のテリトリーで排泄したがらない動物です。本質を押し曲げるいじめだよ。人間がちゃんと後始末して持って帰らないからこんなことになるんだよね。

今の甲斐犬さえも「ペット化してる」と言われるけれど、100年後の未来、どんな犬が残ってるだろうと思うと怖いです。
甲斐犬に限らず、日本犬を幻の生き物にしないようにこのおかしな流れに飲み込まれないようにしたいです。

かたってしまった。

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